作成日:2020/10/27
労働基準監督署の賃金不払残業の是正事例
昨日に引き続き是正事例を掲載します。
30分単位切り捨てや固定残業代制度の不適切な運用などの事例も見られます。
適切な労務管理が大切ですね。
事例1(業種:自動車・同付属品製造業)【キーワード:タイムカード打刻後の労働 】
検査部門の労働者に対し 、 所定終業時刻にタイムカードを打刻させた後 、 部品の検査を行
わせており 、 検査した個数に応じて 「 手当 」 を支払っていたが 、 作業に要した時間を確認
した結果 、 賃金不払残業の疑いが認められたため 、 実態調査を行うよう指導 。
事例2(業種:産業廃棄物処理業)【キーワード:始業前残業と労働時間の切り捨て】
産業廃棄物の収集車の運転者に対し 、始業前の朝礼への出席と車両点検を義務づけていた
ほか 、労働時間の算定の際に 、1日ごとに 30 分単位で切り捨て計算を行っており 賃金不
払残業の疑いが認められたため 、実態調査を行うよう指導 。
事例3(業種:飲食店))【キーワード:自己申告制の不適切な運用 】
労働者がパソコンに入力する出退勤時刻により労働時間管理を行っていたが 、 店舗への入
退場を管理する静脈認証システムの記録との間にかい離が認められ 、 賃金不払 残業の疑い
が 認められたため 、実態 調査を行うよう指導 。
事例4(業種:卸売業)【キーワード:固定残業代制度の不適切な運用 】
労働者に対し 、 月10 時間から 42 時間相当の残業手当を定額で支払っていたが 、 実際の労働
時間を全く把握しておらず 、 賃金不払残業の疑いが 認められたため 、 実態調査を行うよう
指導 。